月見バーガー不要論

月見バーガーに納得がいかない。

贅沢過ぎやしないだろうか。ハンバーグとパンだけでも十分おいしいし、目玉焼きとパンでも十分おいしい。


組み合わせるともっとおいしいんだよ!と月見派の友人は言うけれど、これがベーコンと卵や、チーズとハンバーグの組み合わせだったら、私も理解できないでもない。これらは、組み合わせたほうが絶対おいしい。肉や卵に、ベーコンやチーズの塩気が影響するからだ。

しかし、、目玉焼き+ハンバーグってなんだ。結局はハンバーグソースを目玉焼きに対する塩気にしているのではないか。だったら目玉焼き+ソースでよくないか。ハンバーグが入っているのは、「○○バーガー」として売るための方便ではないだろうか。


私は月見バーガーの高カロリーを憂えているわけではない。伊達にこんなコレステロール値を抱えて生きてるわけじゃない。ビバ高カロリーだ。

しかしながら、私は「贅沢」と「期待値」のバランスにはこだわる人間だ。いつからだったか我が家のハンバーグにも目玉焼きが乗るようになったが、私は固辞している。ただでさえ楽しみなハンバーグに目玉焼きまで乗ったら、それは身に余る贅沢というものだ。一回の食事に、主菜二回分。目玉焼きハンバーグに値するような生産的活動及びカロリー消費を、私がした試しがあったろうか。

それに、単純にもったいない。ハンバーグも目玉焼きも、私は大好きだ。できることなら、思う存分楽しみにしたい。

以前の上司が食い道楽で、突然ケーキを買ってきてくれたり、「今夜寿司を奢ってやろうか」などと誘ってくれる人だった。ありがたいことで、みんな喜んでいたが、私としては3日くらい前に予告していただければもっと嬉しかった。そうすれば、寿司やケーキを楽しみに、幸せに暮らした3日間があったはずなのだ。

「なにかを楽しみにして待つということが、そのうれしいことの半分にあたる」と、赤毛のアンも言っていた。アン説に従えばハンバーグ×(待つ楽しみ+食べる楽しみ)+目玉焼き×(待つ楽しみ+食べる楽しみ)=2。対して月見バーガー×(待つ楽しみ+食べる楽しみ)=1であり、数学的にも月見バーガーの楽しみ度が低いことが立証されている。

だいたい、現代人は快楽を追求し過ぎた結果、素朴な楽しみを忘れてしまったのだ。月見バーガーの存在そのものが我々に警鐘を鳴らしているのだ。


ここまで黙って聞いた月見派の友人は、静かに「でもアンタ、カツ丼好きだよね」と呟いた。

無論、カツ丼はおいしい。卵丼もカツもおいしいが、合わせることによって全く別物になる。カツ丼はプライスレスだ。カツ丼を否定するなんてナンセンスだ。


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